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#問題行動は表現 #箱庭療法 #遊戯療法 #遊びの保障 #秘密の保障 #
『少年期の心――精神療法を通してみた影』は、精神科医・ユング派臨床心理学者の山中康裕が、児童・思春期の心理療法で出会った子どもたちとの関わりを基に、少年期特有の苦悩と表現を考察した臨床書である。1978年刊の中公新書であり、専門家向けの理論解説に閉じず、具体的な治療過程を通じて子どもの内的世界を描き出す。扱われるのは、不登校、緘黙、身体症状など、周囲からは「問題」と見えやすい状態である。しかし著者は、それらを本人の欠陥や反抗として単純化せず、言葉にならない苦しみを伝える表現として受け取ろうとする。箱庭、遊び、絵、写真、手紙といった表現媒体は、診断の補助手段ではなく、子どもが大人との関係のなかで自分の世界を回復するための通路として位置づけられる。本書は、子どもを理解するとは何かを、臨床の倫理とともに問い直す一冊である。