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#選書 #熟読 #再読 #教養 #世界文学 #
文庫 ヘッセの読書術は、ノーベル文学賞作家ヘルマン ヘッセが、書物と読書について綴ったエッセイを集めた一冊である。小説の創作論というより、読むという営みが人間の精神や教養に何をもたらすのかを、生活感のある言葉で掘り下げていく読書論集として読める。編者はヘッセ研究者のフォルカー ミヒェルス、訳は岡田朝雄。収録文は、書物とのつきあい方、本を所有する意味、読む速度や選書の姿勢、言葉の感受性、そして世界文学への視野などへ広く及ぶ。さらにヘッセが重視した古今東西の作品を示す世界文学リストが付され、読書案内としても機能する。速く多く読む現代の習慣を相対化し、少数の本と深く交わる読書の価値を再発見させることが本書の目的だ。
本書は、読書量を誇るためでも、最短で知識を得るためでもなく、本とどのような関係を結べば人生が豊かになるのかを考えたい人に向く。特に、積読が増えて焦りを感じる人、要約やレビューだけで済ませてしまう習慣に違和感のある人、あるいは古典や世界文学へ入っていきたいが道筋が欲しい人に有益である。得られる利益は実用的なノウハウより、読書の目的を自分の言葉で再設定できること、少数の本を繰り返し読む価値を肯定できること、選書と再読を中心に据えた長期的な読書計画を立てやすくなることにある。多くの読書術が速読や整理術など方法論に寄りやすいのに対し、本書は読書の精神的な核心に焦点を当て、読者の態度そのものを問う点で際立つ。さらに世界文学リストを通じて、観念に留まらず次に何を読むかへ橋を架けてくれる。読書を自己形成の静かな基盤として取り戻したい人に、長く効く一冊である。