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#ミラノ・コルシア書店 #ヴェネツィアの小路とラグーナ #帰国後の空白の二十年 #須賀敦子の文体形成 #ことばを探す旅・ロングインタビュー #
『須賀敦子の旅路 ミラノ・ヴェネツィア・ローマ、そして東京』は、文筆家・大竹昭子が、親交のあった須賀敦子の生涯と作品の成立条件を、彼女が暮らした都市をたどりながら考察する評伝的エッセイである。須賀敦子は、イタリア文学の紹介や翻訳に携わったのち、61歳で『ミラノ 霧の風景』を刊行し、晩年に独自の散文家として広く読まれた。本書は、ミラノ、ヴェネツィア、ローマ、東京の四部を軸に、土地の空気、住居、書店、友人関係、読書と仕事の場を丹念に見つめ、作品に現れる記憶の由来を探る。とりわけ、1971年の帰国から作家デビューまでにあたる東京での「空白の二十年」を正面から扱う点が重要である。既刊の都市篇を加筆改稿し、東京篇と須賀本人へのロングインタビューを収めた本書は、作品案内であると同時に、書くことへ至る長い時間を捉え直す一冊となっている。