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- Amazon Japan Store: https://www.amazon.co.jp/dp/4480074155?tag=9natreejapan-22
- Amazon Worldwide Store: https://global.buys.trade/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%87%91%E8%9E%8D%E7%99%BE%E5%B9%B4%E5%8F%B2-%E6%A8%AA%E5%B1%B1-%E5%92%8C%E8%BC%9D.html
- Apple Books: https://books.apple.com/us/audiobook/%E8%82%A1%E7%A5%A8%E4%BD%9C%E6%89%8B%E5%9B%9E%E5%BF%86%E5%BD%95-%E5%B7%B4%E8%8F%B2%E7%89%B9%E6%8C%87%E5%AE%9A%E8%82%A1%E5%B8%82%E7%9B%88%E5%88%A9%E6%95%99%E7%A7%91%E4%B9%A6/id1726362566?itsct=books_box_link&itscg=30200&ls=1&at=1001l3bAw&ct=9natree
- eBay: https://www.ebay.com/sch/i.html?_nkw=日本金融百年史+横山+和輝+&mkcid=1&mkrid=711-53200-19255-0&siteid=0&campid=5339060787&customid=9natree&toolid=10001&mkevt=1
- もっと読む: https://japan.9natree.com/read/4480074155/
#日本金融史 #株式市場 #金融政策 #バブル経済 #ナラティブ経済学 #
横山和輝『日本金融百年史』は、1920年の株式市場暴落を起点に、日本の金融と株式市場、政策対応の変遷を約100年スパンでたどる金融史の新書である。関東大震災、昭和恐慌、戦時体制、戦後復興と高度成長、金融自由化、バブル、そして失われた30年へと連なる流れの中で、金融システムが危機に直面し、それをいかに乗り越えようとしてきたかを主軸に据える。特徴は、経済現象を数値や制度の説明だけでなく、人々に共有される物語として捉えるナラティブ経済学の発想を援用し、政策と市場心理の相互作用を描こうとする点にある。章ごとに参考文献も整理されており、一般向けの通史でありながら学びの足場を提供することを目的としている。
本書を勧めたいのは、日本の近現代を金融と株式市場の側から理解したい読者である。経済史や金融論の初学者でも、1920年の株式市場暴落から現在までを一本の線で追うことで、危機がどのように生まれ、政策対応と制度変更を通じて次の局面へ移っていくのかを俯瞰できる。ビジネスパーソンにとっては、制度と市場心理の相互作用を歴史の中で確認することが、過度な楽観や単線的な因果解釈への警戒につながる。研究者や学生には、章ごとの参考文献が足場となり、より専門的な文献探索へ進む導線になる点が実用的だ。類書の通史が制度や政策の整理に寄りがちな一方で、本書はナラティブという観点を導入し、数字や制度の背後で共有される物語が金融の動きを左右するという視点を前面に出すところに独自性がある。危機の説明を結論の押し付けにせず、歴史の教訓がなぜ誤読されやすいのかまで問う姿勢が、単なる知識の補充を超えた読み応えを生む。腰を据えて読むことで、現在の金融環境を考えるための時間軸と問いの立て方が手に入る。