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#神的狂気としてのエロース #馭者と二頭の馬 #美のイデアと想起 #魂を導く弁論術 #分割と総合・文字批判 #
『パイドロス』は、古代ギリシアの哲学者プラトンが、ソクラテスと若者パイドロスの対話という形式で、恋愛、魂、説得、言葉のあり方を考察する対話篇である。舞台はアテナイ郊外のイリソス川のほとり。パイドロスが弁論家リュシアスの恋愛論を携え、二人がそれを吟味する場面から始まる。前半では、恋を理性を失わせる害として退ける見方に対し、ソクラテスが、神的な狂気としてのエロースを擁護する。後半では議論が弁論術へ移り、相手を動かす言葉が技術として正当であるには、魂の性質と論じる対象の本質を知らねばならないと説く。恋愛論と修辞学を結び付けつつ、真理に根ざした対話とは何かを問う作品である。藤澤令夫訳の岩波文庫版は、この古典的論点に取り組むための定評ある邦訳の一つである。