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#沖縄戦 #米軍基地 #核戦略 #本土と沖縄 #集団自決論争 #
『沖繩ノート』は、大江健三郎が沖縄を訪れ、沖縄戦の記憶、米軍基地の存在、本土と沖縄の歴史的関係を考察した1970年刊のエッセイである。文学的な感受性を備えた紀行・評論であり、沖縄の歴史を網羅的に解説する入門書ではない。むしろ著者は、沖縄を「理解した」と安易に語る本土の視線を問い直し、自身もまた本土日本人であるという立場から、責任、加害性、無知を厳しく見つめる。本書は『ヒロシマ・ノート』と連続する問題意識をもち、戦争の惨禍が戦後に終わったのではなく、核戦略と基地の現実のなかで持続していることを捉える。慶良間諸島の集団自決に関する記述は後年の訴訟でも論争となったが、本書全体の射程はそれに限定されない。沖縄を通して戦後日本の自己像を問う、強い倫理的緊張をもつ一冊である。